エンジンオイルの話 2
オイルのお話の続きでございます。2まで読んでいただけるという事は多少なりともオイルに関心がおありでしょうから、少し深い話をしていきます。ちなみに私はオイル屋でもオイルの専門でもありませんので、あまり真に受けないようにしてください・・・。
まずオイルの交換時期に関してです。良く半年とか1年とか言われておりますが、ぶっちゃけ車両や乗り方、使い方で変わってきます。
オイル交換は劣化したオイルから新油に変えることですので、「どうすればオイルが劣化するか」という観点から考えましょう。また「劣化したオイルはどう悪影響を及ぼすか」という視点も加えると良いかもしれません。
劣化の原因は、燃料希釈、水分混入、酸化、せん断劣化などなどたくさんあります。
燃料希釈はブローバイガスによって行われます。過走行車や設計の古い車両やガンガン回して乗るとブローバイが増えます。
水分混入は寒い時期にチョイノリしたり、エンジンかけるだけで乗らないなどすると外気との温度差により結露が発生して水分が混入します。寒い時期でもある程度油温が上がるくらい乗ると水分は蒸発していきます。
この2点が著しくオイルの性能を低下させるようです。このような車両や乗り方、使い方をする場合、早めのオイル交換がオススメになります。逆にこのような使い方をしないようにすれば、長持ちする気がします。
ちなみに私は、乗らないならなるべくエンジンかけません。乗るのも少しだけ乗ることはなるべくしません。長いアイドリングもしないよう心がけてます。これで距離が伸びなければ一年に一度変える感じです。とは言っても気になるオイルがあったりすると頻繁に変えちゃってますが・・・。
それと劣化したオイルが及ぼす影響ですが、わかりやすいのがスラッジの生成です。二輪ではあまり聞きませんが、四輪だとスラッジが大量に溜まり、エンジンブローというのは意外と聞きます。
そもそも基油はほとんど劣化しないみたいです。劣化するのは添加剤。低性能の基油を補うために大量の添加剤が使われている感じです。鉱物油が短命というのはこういう事です。
続いてはオイルの価格の話です。高価なオイルと安価なオイルの差ですが、一つ目は使用している基油と添加剤の値段の差です。要は安価なオイルは安価な物から出来ているという話。いくら粘度指数が高くても鉱物油だと安くできるという事です。
二つ目は直販か商社経由かということ。まあこの点は商売の仕組み上当たり前になってしまうのですが・・・。
長くなってしまったのでそろそろ終わりたいと思います。私は立場上、安心度の高いオイルをオススメしていますが、決して鉱物油や安価なオイルを否定する気はありません。エンジンとの相性や、フィーリングの好みは人それぞれですので。
次回は当店で扱っているオイルを紹介いたします。