電装品の配線加工の注意点 圧着端子カシメ

前回、ワイヤーストリッパーをご紹介したのでそれに引き続き電装のお話を。

ご自身で電装品を付けたり交換される方って結構いるイメージですが、上手にできる方は少ない気がします・・・。もちろん私も自慢できる程上手にできるわけではございません。配線関係は経験値と性格が多分に影響する気がします。

今回はその中でも圧着端子にフォーカスしてお話していきます。よくあるところだとウインカーのギボシや電装品のアースの端子などカシメが上手くできていないケースが多いです。

そもそも圧着工具ではなくペンチやプライヤーで圧着してあったりもします。電装用の圧着ペンチでないと当たり前ですが、きちんと圧着出来ずに抜けてしまいます

圧着ペンチにも種類があるので適応していない圧着端子はカシメることは出来ません。バイクや車は基本オープンバレルの圧着端子ですのでオープンバレル用を用意してくださいね。

正直、圧着ペンチを用意できないなら配線加工はやめたほうがいいと思います・・・。そもそも電気に対しての知識も最低限ないとオススメしません。電気は目に見えない分非常にわかりずらく、危険に及ぶ恐れがあります。車両が燃えてしまうこともありますので・・・。

とりあえずロブスターのFK1Aを購入すれば圧着端子はある程度対応できるはずです。金額的にもハードルが低いのでオススメです。

ただし圧着端子には規格というものがございません。メーカーごとに寸法や形状に多少の違いがありますので、工具と圧着端子の相性があります。ですので一つの工具ですべての圧着端子を完璧にカシメることは難しいでしょう。

ロブスターとホーザンでギボシのカシメを比べてみました。工具の価格差が3~4倍ほどになってしまうので比較するのは酷ですがやってみました。赤線がロブスター。黒線がホーザンです。

矢崎製圧着端子。見づらくて恐縮ですがどちらも使用には問題ないカシメ具合です。ホーザンの方がカシメた後の幅が狭いです。ダイスの選択が多い分適正値にもっていきやすいです。

JST製圧着端子。こちらも使用には問題ないですが、こちらもカシメた後の幅はホーザンの方が狭いです。しかし別角度から見ると

ホーザンでカシメた端子の被覆側が重なり合っています。

ロブスターの方は重なり合っていません。

こうしてみるとロブスターの方がきちんとカシメられているように見えます。これが端子との相性だと思います。

しかし被覆側はそこまで重要ではないので、ホーザンでカシメた方が使用できないわけではございません芯線がきちんとカシメられている事が重要です。調べたところ被覆側は重なり合っていても問題ないみたいです。

とは言っても重なり合ってしまうと見た目が気に入らない感じもしてしまいます・・・。こうなると圧着ペンチがたくさん必要になってしまうのであまり現実的ではありません。

あまり参考にならない比較になってしまいましたが、ロブスターのFK1Aでも十分ことが足りると思います。

ポイントは

  1. まず芯線をカシメて、引っ張っても芯線が抜けない。
  2. 被覆側は被覆を破らない(配線を押さえる)程度カシメる。
  3. 失敗した場合、新品でやり直す。

自信がない場合は重要な箇所、充電系統や点火系統などは触らない方が良いですよ。

圧着ペンチの使い方は意外と難しいです。工具の精度である程度安定して圧着出来ますが、百発百中で全て同じようにすることは無理ですね。古いエーモンの圧着ペンチも持っていますが二度と使わないと思います。

マニアックな話になってしまいましたが、トラブルにつながりやすいことなのでご注意ください。

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